Vision Colorというベンダーの販売しているLUT「ImpulZ LUTs」というのが気になって試してみました。

有料LUTにも色々と方向性がありますが、こちらは映画用フィルム再現の方向性みたいです。

左の単品買いだと約85ユーロですが、OSIRIS LUTsとのバンドル版だと約100ユーロで少しオトクなのでこちらを購入してみました。(円安のタイミングなので少し割高感はありましたが・・・)
別の記事に詳しく書こうかと思いますが、OSIRISの方は有名なM31LUTもあるので、それもバンドルを購入した理由の一つです。

ダウンロードして展開すると大量のLUTが入っています。
使用したカメラに対して、各フィルムエミュレーションのLUTが入っているので必要なフォルダだけ読み込めば良いと思います。

さらに各フォルダを開くと、フィルムの種類もいくつかあるのですが、さらに「CIN」「FC」「FPE」「VS」という文字が後ろについています。
それぞれ「CINEONログ」「FilmContrast」「FilmPrint」「VisionSpace」の略で、現像の方法による仕上がりの差を再現しているみたいです。
LUTをエフェクト的に使用して、作品の方向性を決定づけるために使うのであればコントラストのある「FilmContrast」や「FilmPrint」を試してみれば良い結果が得られるかと思います。
「CINEONログ」に関しては、映画業界で利用されていたCineonワークフローを再現しているため、単独での利用には向いておらず、「Cineon Conversions」フォルダ内のLUTを重ねがけして、通常のガンマに戻してあげるフローが必要になってきます。
最後に「VisionSpace」についてはCINEONよりlogガンマに近い雰囲気ですので、これをベースにグレーディングをしてあげるワークフローが想定されているみたいです。
個人的にですが、Davinciを利用する場合LUTは後ろの方にかけたい派なので、「VisionSpace」はあまり使わず、「FilmContrast」「FilmPrint」または「CINEONログ」+「Cineon Conversions」で味付けをする使い方がメインになりあそうです。
一般的に多いLUTの場合、各カメラのlogガンマに適用する前提の物か汎用のRec709ガンマに適用するタイプの物が多いのですが、こちらはマイナーなニコンのピクチャープロファイルやパナソニックのCinelike D、GoProなどにも対応したLUTが収録されているのが大きな特徴です。
ただ記載されている内容を見ると分かるのですが、少し古いLUTライブラリになりますので、現在のカラーサイエンスとは必ずしも適合しないということは、頭においておいたほうが良さそうです。
ニコンZ6の「フラット」で収録した素材にこれらを適用してみましたが、あまり良い感じではなく、Rec709向けのLUTの方が好ましい結果になる場合もありました。(もちろん被写体や撮影条件に左右されるため、いずれにせよ微調整はひつようですが。)
LUTのカラーの方向性としては、フィルムを忠実に再現する志向が強く全体的には彩度の低い渋めなトーンが多い印象。
ウェディングやポートレートなどよりは、風景、シティスケープ、スナップ的な用途のほうが向いているかなという印象がありました。





あまり癖の強いLUTではありませんが、選択肢を増やす意味で導入するのは悪くないLUTだと思います。
ただ現在権利を持っているっぽいcolor.ioのページで見るとACESやHDRにも対応したVer2が開発中みたいです。
https://www.color.io/visioncolor-impulz
価格なども不明ですが一応2022年中にはリリース予定みたいですので、気になる方は少し様子見をしてみるのも良いかもしれません。